独立起業をする

芸能

芸はその身を自ら助ける

「記事目次」

❶独立起業の決心
❷芸は自らその身を助ける
❸営業・財務・税務・経理
❹ビジネスの教養
❺名刺交換の常識とマナー

20歳からトラックのハンドルを握ってきたが、50,60歳になるまでわっぱを握る人生は嫌だと思いこうして津軽三味線の世界にどっぷり浸かってきた経験を活かして芸能プロダクションを起こす決意をする!

実に芸能プロダクションに勤務した事も無いのに無謀にも一介のトラック運転手が個人事務所を起こし運営を始めたのである。芸の道、一本で食う事を決心したのである。

ビジネス世界の事を良く知らない世間知らずの船出であった。然し、冒頭の言葉にもある様に「芸はその身を助ける…」という様に写真にある事務所の場所はある社長からの無償提供なのである。私の三味線のファンの一人であり、横浜に工場を持つ仁瓶製作所の社長がその時は倉庫になっていた3階建てのスペースを数百万のお金をかけて改装して無償で提供してくれたのである!スペースは5畳ほどの広さだったが隣は広いレンタルスペースにもなっていた。そこでパーティーが出来る貸ホールとしても運営していた。

そして事務机なども、私の三味線の生徒でもあったスナックのマスターがもと不動産会社をやっていた時に使っていた事務机などを倉庫に保管してありこれも無償で譲ってくれたのである。

これらも自分が三味線という芸を身につけたお陰でこうして人さまとの縁を作る事が出来たあの諺通りになった事だった。

営業・財務・経理・税務

営業場所の確保、事務机の準備、最低限の必要な条件は無償で揃ったがいよいよこれからが勝負である。

営業マンとしての心得、財務、税務、帳簿経理の知識など事前に勉強も経験もした事が無い者がプロダクションを起こすなんて無謀もいいところだった。名刺交換時のマナーすら知らなかった。

1980年5月に創刊した男性ビジネス誌。マネー、自己啓発記事などを中心に都市部のビジネスマンに好評を博していた雑誌があった。この情報誌は世間知らずの自分には随分と勉強させてくれた情報ツールルの一つだった。

営業に出て担当者と面会時に名刺関する時のマナーも実はこの雑誌から学んだのだった。(笑)

単純な事柄なのだがこういった事が営業に出た時にちゃんと出来るかどうかでも相手の性格、人柄が分ってしまうものなのだ!

ある時、私の事務所に若い多分20代中頃くらいの営業マンが訪ねてきた事があった。私が名刺を渡すとそいつは私の名刺を手に持ったまま営業トークを始めた。

自分の話に夢中になっていて無意識に私の名刺を丸めている事に気が付いていない…。

相手から頂いた名刺は普通テーブルの左手側に名刺フォルダーの上に置くなりして対話を進めるものだ。こういった常識マナーをまるで分っていない奴だった。こいつはBig tomorrowを読んでいないやつだろう(笑)

そいつに”お前はなんで俺の名刺を丸めているんだ!” とその無礼を怒鳴りつけた。そいつは早々に事務所を出て行ったが…。

これも私にとってはビジネスの基本を学ぶいい機会となったのである。世の中学ぶ事は沢山ある。なんでも積極果敢に行動しよう!当時、自身が抱えてい問題は自分の事務所、商売を如何に宣伝するか?という問題に直面していた事だった。